第十席 江戸前は続く
代表が言うんです。
「江戸前だ。」
最初にも聞いた気がする。
そうなんです。
十席かけて回ってきたんです。
魚は変わらない。
変わったのは時。
変わったのは手当。
そして意味。
すると代表は、
少しだけ笑って、
もう一度言うんです。
江戸前は過去の様式ではございません。
市場、職人、料理人、生産者によって更新され続ける実践の文化でございます。
その思想は魚そのものではなく、扱いと時間の中に受け継がれているのでございます。